◆ 海洋廃棄物から、新しい価値をつくる挑戦
北海道の豊かな海では、日々多くの漁業活動が行われています。 その一方で、加工段階で出る魚殻や海藻、未利用の副産物などが「廃棄物」として処理され、海洋環境への負担やコストの課題となってきました。
私たちは、こうした海洋廃棄物を「捨てる資源」ではなく、「活かす資源」としてとらえ、再生・再利用することで地域・産業・環境をつなぐ循環型モデルを築いています。
◆ サービス内容のご紹介
1. 有機肥料の製造・販売
魚殻や海藻を主原料とした天然由来の有機肥料を製造。 栄養価が高く、微生物の活動を促すため、土壌の改善効果や作物の品質向上にも寄与します。
- 化学肥料に代わる環境配慮型の選択肢
- 北海道の気候・土壌に合わせたオーダーメイド配合
- 農家との協働による実証・試験栽培を通じた開発体制
農業従事者の方々からは、「土がふっくらしてきた」「作物の色つやがよくなった」などの声も多数いただいています。
2. 養殖飼料の製造・供給
魚粉の代替となる高タンパク質の養殖用飼料も展開。 サステナブルシーフードの需要が高まる中、トレーサビリティを確保した環境負荷の少ない飼料として、水産養殖業からも注目されています。
- 小規模養殖業者にも対応可能なロット・配合調整
- 海洋プラスチック等の混入を徹底除去した安全設計
- 地元資源を活用することでコストの安定化にも寄与
「地域でとれた資源を、地域で還元する」——この考え方を軸に、持続可能な海産物生産を支えます。
◆ 循環を生むことで、環境と産業をつなぐ
この取り組みの最大の特長は、廃棄物の削減や環境保全だけにとどまらず、地元の農業・漁業・養殖業の連携を生み出す点にあります。
たとえば:
- 漁業者:海洋廃棄物の処分コスト軽減+副収入の創出
- 農業者:有機肥料による品質向上+土壌改善
- 養殖業者:安定的な飼料確保+地域内自給
「漁業の副産物が農業を支え、農業の成果が地域を豊かにする」——そんな相互補完型の産業構造が、地域に新しい循環のかたちを生み出します。
◆ 環境への取り組み
私たちは、海洋資源の保全と再活用に真剣に取り組んでいます。
- 資源調達から製造までのトレーサビリティ管理
- 環境負荷評価(LCA)に基づく製造プロセス改善
- CO₂排出削減とプラスチック混入ゼロへの取り組み
地域と共に歩み、「海にやさしく、陸にもやさしい」製品づくりを徹底しています。
◆ 地域社会との共創
本事業は、自治体・漁協・地元企業との協働によって実現しています。 今後は、学校・NPO・観光事業とも連携し、地域ぐるみで環境と向き合う仕組みを育てていく予定です。
- 小中学校への出前授業・見学受け入れ
- SDGs学習プログラムとの連動
- 観光施設での製品展示・ワークショップ開催
地域資源の“見える化”と“参加型循環”を広げていきます。
◆ まとめ
海から生まれた命を、次の命へとつなぐ。 私たちは、北海道の豊かな海を守りながら、地域とともに持続可能な未来を築いていきます。 環境、農業、水産業、それぞれにとってプラスになる仕組みを、私たちと一緒に広げていきませんか?